アグロイノベーション2021に行ってきました

(文:岡村)

 先日、東京ビックサイトで行われたアグロイノベーション2021へ行ってきました。その中で個人的に面白いと思った展示とセミナーをご紹介したいと思います。

  農業ビジネスの最先端技術や製品がたくさん展示されているなかで目を引いたのが、日比谷花壇さんの「お花の自動販売機」です。一本の生花からアレンジメントフラワーまで自動販売機で24時間気軽に買えるというものです。

  お花は空気が充填されて膨らんだ特殊なパッケージの中に入れられており、水はどうするのかというと、お花自体から発散される水分で賄える仕組みになっていて、常温でパッケージにいれたままでも長く日持ちするとのことでした。もちろん花瓶に活けることも出来ます。また、空気がしっかりと充填されているので、カバンに入れて持ち運んでもお花がつぶれるような心配がありません。花への配慮もしっかりされていて、花を楽しむ生活が簡単に取り入れられそうでいいなと思いました。

 

 *早朝や深夜でも花が買える「花の自動販売機」  https://www.atpress.ne.jp/news/266095

 

  また、いくつかセミナ―を聴講したなかで、特に面白かったのが山本暁子さんの
「私の移住生活レビュー~山奥でリモートワークをしながら、畑を耕しイノシシとシカを獲って暮らしています~」です。

  山本さんは大阪から鳥取県へ移住し、「半狩猟、半在宅ワーク」をされている女性です。もともと狩猟をしていたわけではなく、地域の清掃活動への参加などで住民の信頼を得ていくうちに、キーパーソンとなる公民館職員さんや猟師さん、町の職員さんとの出会いがあり、狩猟を始めるきっかけへと繋がったそうです。狩猟1年目で100kgを超えるイノシシを獲ったり、一人でひと月に27頭も獲ったりしたとのこと。

  「狩猟は男性社会だと思われがちだが、小柄な女性でも道具と知恵と工夫で獲ることが出来る」と言われていたのがとても印象的でした。地方移住は移住先に仕事が少ないことがネックになることが多いようですが、山本さんが提案されるように「半狩猟、半X」で仕事を確保し生活するというのも、新しい暮らし方として増えていくといいし、それが可能であるということがわかりました。

  女性でも出来る狩猟について山本さんが書かれている記事がこちらです。とてもわかりやすく丁寧に書かれており、読み物として面白いのでお勧めです。

イノシシの親子 

 *『女猟師』による”ガチソロ”ハンティング講座 https://chikatoshoukai.com/2021-03-26/