農業振興ビジョン等策定支援
- 農業振興ビジョン等の策定については、成果品の形や策定方法、策定プロセス(委員会、ワーキング会議等)なども含め、やり方は様々です。特に、社会・経済情勢の変化、農業政策等の動向など農業を取り巻く環境が目まぐるしく変わるなかでは、10年間の基本指針を策定しても、すぐに前提条件が変わり、見直しを余儀なくされるという状況なので、3~5年で見直すことを前提としたコンパクトで変更しやすい計画として策定する必要があるかと思われます。
- 以下では従来型の計画策定を念頭に、検討・整理する事項や作業内容、手順を示しています。
業務区分と作業内容の流れ
- 基礎調査
- ① 統計資料、データ等の整理・分析
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国勢調査(住民基本台帳等)、農業センサス、農林水産統計年報、市町村経済統計、農業構造動態調査、新規就農者調査、農地中間管理機構の実績等により、基本的な問題などの検討、整理・分析をします。
- 基礎調査については、少なくとも①及び②までは行いますが、③~⑤は予算やスケジュール、計画書(構成、内容)によって省略する場合もあります。
- なお、最初に、対象市町村全域の道路(国・県・市町村)を2~3日かけて巡り、農地の分布、地名など立地条件等の把握を行います。(弊社単独で)
- ② 市町村生産及び施策実施に係る実績等の整理・分析
- 水田農業関連資料(再生協議会関連)、経営改善計画認定(新規就農等)資料、農地集積関連資料(貸借、受委託、地域計画『人・農地プラン』)、生産基盤整備、中山間地域等直接支払及び多面的機能支払関係資料(地域、面積)、環境保全型農業等関連資料(有機JAS、特別栽培、GAP等取組)、鳥獣被害対策関連資料(捕獲、被害額等)、農業生産基盤整備(ほ場整備、農道、用排水路、ため池等)、その他自治体単独施策実績等を整理・分析し、施策課題整理シートとして整理します。
- ③ アンケート調査の実施
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農家(一般農家、中山間地域代表者、農区長、認定農業者〈新規含む〉)、非農家(消費者)、食品関連企業など施策課題等に応じて対象を設定し、アンケート調査票の検討作成、回収データ集計・分析を行います。
- アンケート調査の実施件数(配布数)は、クロス集計(地域区分その他)の仕方によって決めます。
- ④ インタビュー、ヒアリング調査
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農家(認定農業者〈新規含む〉、中山間地域代表者など)、農協等関係団体、県普及関係、卸売市場などの関係者に、インタビューやヒアリング調査を行います。
- 基礎調査のみ単独で受注することも可能です。
- ⑤ 重点施策やプロジェクト等のテーマを絞った追加調査
- 農産物等物価調査、農業生産額統計、青果物流通統計、野菜生産出荷統計、花き生産出荷統計、果樹統計、農林水産省の部門情勢報告、農畜産業振興機構各種調査、ふるさと回帰支援センター、日本フードサービス協会、野菜流通カット協議会など関係機関団体の資料や専門誌、文献・新聞等を検索・整理し、重点課題・施策に係る根拠資料を作成します。
- 振興課題まとめ
- 施策課題整理シートのとりまとめ
- 統計データ、市町村の施策実績、アンケート調査結果、ヒアリング調査等の結果をふまえ、施策課題(施策体系)別に現状、問題、施策課題を整理し、振興課題のとりまとめをします。
- 策定委員会等での検討
- 計画策定委員会(審議会など)での検討
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計画策定委員会の開催方法は市町村によって様々ですが、多くは、第1回「キックオフ会議(策定趣旨、スケジュール、策定方法)」、第2回「アンケート調査等報告、課題の抽出」、第3回「計画骨子」、第4回「計画原案」、第5回「修正案」といった形で開催されます。(委員会は3回で、ワーキング会議等を挟むケースもあります)
- 策定委員会の開催では、Zoomなどオンラインによるほか、資料作成等にも対応します。
- 計画骨子(案)
- 計画骨子(案)の検討
- 最終的には市町村である程度時間をかけて検討し、詰めていきますが、その前段として委員会等の意見をふまえ、理念・方針、基本目標、施策体系等を整理した計画骨子(たたき台)を整理します。
- 計画書(案)
- 計画書(案)作成
- 現状・問題点、施策課題、基本方針、施策体系および市町村で整理された施策目標(数値等)をふまえ、施策内容(考え方、施策展開)等について図表、図解、文章を作成し、委員会等の意見をもとに何度か修正します。
- 基礎資料 作成
- 計画書に添付する基礎資料の作成
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基礎調査のうち本編掲載の図表等に係る根拠データ(国、県、市町村)や用語集等を整理します。
- ご要望に応じて様々なイラストを制作し、添付することもできます。
- ご要望に応じて様々なイラストを制作し、添付することもできます。
短期、簡易による業務対応について
- 農業振興ビジョンの策定は、基礎調査から始まり、アンケート調査、施策内容の検討、最終的な計画のとりまとめなど長い場合は2か年に及ぶケースもありますが、ご依頼主様(市町村等)自ら計画をとりまとめる場合は、統計データ、市町村施策データなどの基本データ等を整理し、計画書フォーマットに入力し、短期間で納品することも可能です。
- また、zoomを利用して打ち合わせ等をオンライン化することにより、遠隔地でもスムーズに対応することができます。
- 計画書は、エクセルで作成しますので、ページの追加、修正なども担当者様で自由に対応でき、委託費を抑えたかたちで策定することができます。以下の図は、短期間で簡易的に対応する場合の業務イメージです。